Ado (歌手)の素顔と顔バレ。
Ado 顔出し。
ニコニコ動画版↓
https://www.nicovideo.jp/watch/sm40180749
本名1:18~
Adoとは?
小学生の頃の夢は、漫画家かイラストレーター。Adoはクラスの中での自身の存在について、「目立つような存在ではなかったですね。地味で内気で根暗でクラスの端っこで絵を描いているような人間だったと思います」「自分と趣味が合う数人の子と話すくらいで、本当に目立った位置には居なかったですね」「目立つ人たちはむしろ避けていた」と振り返る。
そんなAdoが音楽への興味の扉を開くこととなったのは2014年。2月にニンテンドー3DSでニコニコ動画を視聴できるソフト『ニコニコ』の配信が始まると、当時、3DSでよく遊んでいたAdoはすぐ『ニコニコ』に飛びついた。「3DSの小さい画面から『ニコニコ』を開いて、「『なんだこれ面白いな。顔がわからないのにこんなに歌を聴いてもらえる人が居るんだ』って、ひとりで感動していた時期がありましたね」ボカロ曲や歌い手のことは、楽しくてしょうがなかったソフト『うごくメモ帳』から知ったのだとか。
本当に自分に自信がなかったというAdoは、歌い手の文化に出会ってからは、“もしかしたらこれなら私にもできるかも”、“目立ちたい、ちやほやされたい、もっといろんな人に見てもらえるような人間になりたい”と思うようになる。2018年3月2日に投稿し、知らない間にTikTok経由で浸透していた和田たけあきの「キライ・キライ・ジガヒダイ!」には〈愛されたい!愛されたい!〉と、まさにAdoの等身大の想いがあふれている。
Adoという名前を採用したのは、小学校の国語の授業で、狂言の世界に存在するシテとアドという単語に出会ったことがきっかけ。活動開始から1年経過するまでアドがシテ(主役)を支える脇役であることの意味こそ知らなかったものの、単純にその単語の持つ響きのかっこよさに惹かれたことから、Adoとして、2017年1月10日、ニコニコ動画にクワガタPの「君の体温」の歌ってみた動画を投稿、活動を開始した。
「今は私の曲を聴いてくださる方々の代わりに戦える存在に。
誰かの人生の脇役になれたらと思ってます」
活動開始から数日後、Adoは友人に誘われて初めて歌い手のライブへ足を運ぶことになった。今では歌い手界隈でトップクラスを誇るまふまふによるワンマンライブ『ひきこもりでもLIVEがしたい!』だ。
「まふまふさんのようになりたいと思いましたし、その時は本当にまふまふさんって居るんだって驚きましたね。顔も出してないミステリアスな人間にこんなにも人が集まってくれるんだって。みんながまふまふさんの歌を聴いて感動しているのは、本当にすごいなって、ただただ感銘を受けていました」。
気付けば漠然としていた夢は、漫画家やイラストレーターから有名な歌い手へと移り変わっていく。歌にはとにかく自信があった。
「(歌は)今よりも自信があったと思います。小6ぐらいから積極的に歌うようにはなっていましたね。歌うことは単純に楽しかったですし、動画投稿したら10万再生とか余裕でいくだろうと思っていましたし。ずっと夢ばかり見て、何も知らなかったから、謎の自信があったのかも」
歌い手を始めたばかりの頃に開催されていたドワンゴによる音楽イベント『ニコニコ超パーティー』の会場となっていたさいたまスーパーアリーナに立てるような有名な歌い手になる夢を抱いたAdo。一方で、活動を続けていくほどに増えていったのは、心が揺るがされるような出来事だった。
「みんなが笑顔になるような曲を歌いたい、みんなの支えになる曲を歌いたいってすごくキラキラと輝いた感情を抱きながら歌っていたはずなんですけど……いつしか歌い手として活動していく中で、ネガティブな感情を抱えながら活動するようにはなりましたね」
歌い手になってから数か月後、Adoはネット上で知り合った同じように活動する歌い手のライブを観に行く機会があったという。内心どんな歌を歌うのかとわくわくしていた矢先、眼前に現れたのは、プロ意識が足りていないともいえる理想とはかけ離れた歌い手の姿だった。
「そんなにみんな本気じゃなかったというか。ちょっと違うなって思うことが結構あって。それからは、正直者が馬鹿を見るじゃないですけど、馬鹿に真面目に頑張っている自分が馬鹿なのかなって思い始めるようになった。それがずっと悔しくて悲しくて……私って本当は正しくなかったのかな、自分の思い描いていた歌い手の世界って嘘だったのかなって、やたらと執着していましたね」
苦しみが消えない今でも歌い手として歌の投稿を続けている理由を尋ねるとこう応える。
「苦しみが消えないというよりかはその苦しみを生かしているというか。私は間違ってないって思いたくて。だからずっと諦めずに歌を投稿しています」
Adoがひとつの転機を迎えた楽曲は、2019年12月16日にfeat.Adoとして参加したくじらの「金木犀」。それ以降は、様々なクリエイターの楽曲にボーカリストとして呼ばれ、重宝されるようになる。2020年3月29日にfeat.Adoとして参加したjon-YAKITORYの「シカバネーゼ」は、Spotifyにおける日本のバイラル50チャートで堂々の1位を獲得した。
「金木犀」「シカバネーゼ」「邪魔」をはじめとした楽曲は防音対策の観点から、自宅のクローゼット内でレコーディングしたものだそう。机上に置いたパソコンの画面の明かりだけを頼りにしたスペースで胡座をかきながらAdoは作品を完成させている。「バイラルチャート1位って、もっと喜んだり調子乗ったりしてもいいはずなんですけど、最近は逆に冷静になっちゃって……本当に他人事みたいですね(笑)」と話すその人柄には、まるで主人公を支える脇役に似た謙虚な一面がある。
2020年10月23日にはメジャーデビューを迎えると同時に自身がファンと公言するsyudouによる初のオリジナル曲『うっせぇわ』を配信リリースする。一体、この曲でどんな自分を見せたいのか。
「内に秘めていた思いとか今まで思ったことをそのまま吐き出しているありのままの自分を見せたいですね。ありのままって言ったらこの曲に関してはすごい物騒ですけど、事実でもあるので」
〈正しさとは 愚かさとは それが何か見せつけてやる〉ーー上司から散々、常識を押し付けられても勇猛果敢に抗っていく部下の姿が凝縮された『うっせぇわ』。一見、社会人経験皆無のAdoには、無縁のストーリーのようにも思えるが、ひたすら信念を曲げることなく必死に立ち向かっていく点では重なっている。そして何より、血の滲むようなAdoの叫びがダイレクトに聞こえてくる曲でもある。
「最近は、歌い手を始める前に思い描いていた輝かしいものを忘れたくないなーって思いながら、そればっかり探して戦っています。そんな中、変わっていないのは、自分は間違っていないって証明したいことと、誰かを支えられる歌い手になりたいと思っていることですね」
さいたまスーパーアリーナに立てるような有名な歌い手になるというAdoの夢は、今も昔も変わらない。自分自身を証明するために歌い続けるAdoは、これから先の未来で、同じように戦う誰かに希望を与えながら、ひとりの歌い手として確実に深化していくのだろう。
(小町碧音)
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https://youtu.be/VcUBEJr6EMY
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